ジ・エンターテイナー

映画を観なくなって久しい。一番最後に観た映画は行方不明のスライストーンが今どこにいるのか?というドキュメンタリー映画だった。新宿の小さな映画館に家族と観に行き、家族が隣で大イビキをかいて寝ているのが恥ずかしかった。(笑)その前に映画館に行った記憶を思い出すと、ずっと若い頃になってしまう。

学生だった頃はまだ結構、映画を観ていたような気がする。子供の頃は親に映画を観に連れって行ってくれとせがんだ記憶もある。「スターウォーズ」も最初の3部作は映画館で観た。ところが社会に投げ出されてからというもの、そんな映画を観るよりも、目の前に展開される現実の方がよほど奇想天外(きそうてんがい)と言おうか、摩訶不思議(まかふしぎ)と言おうか、翻弄(ほんろう)されてしまって、観る機会がほとんどなくなってしまったのだった。

新しい「スターウォーズ」シリーズも、面白そう、いつか観たいなと思ってもいたのだが、テレビでの再放送も結局はまったく観なくて、「ハリーポッター」なんかも、すごい人気があるのだな、1回くらい観ておくかと思いつつ、ストーリーの展開がどんなものかも未だに知らない始末。(笑)ディズニーや日本のアニメも興行収益(こうぎょうしゅうえき)が過去最高と毎年のように宣伝されるものについても、世間話(せけんばなし)のネタとして話すだけで、何か観に行こうという気になったことが無い。(笑)

なぜこんな映画の話をしたかと言うと、このブログを書く前にコンビニに行って、ある楽譜をプリントアウトして来たのだった。「ジ・エンターテイナー」というソロピアノの曲で、テレビのCMでも結構忘れた頃に画面の後ろに流れている曲だ。みなさんも1年に1回か2回は必ず耳にすると思う。スコット・ジョップリンという黒人が1900年代初頭に創ったもので、ラグタイムピアノの代表曲とされている。

実は私はこの「ジ・エンターテイナー」という曲が大好きで、もう何十年も弾いてなかったのだが、若い頃弾けたりもした。正確に言うと「ジ・エンターテイナー」の原曲を弾けたわけではなくて、「ジ・エンターテイナー」の細かい音を省略した簡易版を弾いていたのだった。原曲は当時難しくて、簡易版でまあ良しとしようと練習していたのだが、いつか原曲にチャレンジしてみたいとずっと思っていて、最近他人の曲を集めたカバー集を創ってみたいという野望が生まれたため、(笑)よしこれも何かの縁(えん)だと思い、今朝思い切って「ジ・エンターテイナー」の原曲楽譜を買ったのだった。

この「ジ・エンターテイナー」という曲と私がはじめて出会ったのが、「スティング」という映画なのである。子供の頃、テレビのロードショーでやっていた。映画の内容はというと、ポール・ニューマンとロバート・レッドフォードというアメリカの映画看板スター演じる主人公2人が、ギャングを相手に仮の賭博(とばく)場を作り、大金をせしめて、殺された仲間の恨みを晴らすという痛快コメディーなのだが、その最後に2人がギャングをだましたまま、賭博場から逃げ出して映画が終わるエンディングにずっとこのスコット・ジョップリンの「ジ・エンターテイナー」がかかっていて、”うわ、カッコいい!いつも同じテレビで観ている日本の歌と全然違っている。こんな曲弾いてみたい!”と思ったのが最初である。

あれからもう何十年。まさか本当にこの「ジ・エンターテイナー」の原曲を練習することになるとは夢にも思わなかった。簡易版の方は若い頃、朝会社に行く前に早起きして死ぬほど練習してるので、もう何十年も経つのだが体がおぼえていて、すぐに弾けるようになると思うのだが、原曲の方はオクターブで弾いていたりして、指の使い方が全然違っているので、時間をかけて弾けるようになればいいかなと先ほど買って来た譜面を多少弾いてみて思ってしまった。

技術的なことだけでは無くて、この「ジ・エンターテイナー」には色んな音が入っている気がする。若い頃創った自分の曲に、その影響は絶対にあると思う。不思議な縁を感じる曲なのである。

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