隣の人-鈴木さん、佐藤さん、田中さんの場合-

最近は自分の音楽と関係のない話ばかりしていたが、久しぶりに自分の曲について書いてみようと思う。今回は「太陽」という作品の中の最後に入っている「隣の人」という曲についてがんばって述べてみたい。

太陽」という誰も聴いてくれない作品があって(笑)、しかも最後の曲である。まさに誰も見向きもしない唄なのだが、自分とすれば気に入っている。(笑)内容はアパートとかマンションの隣がうるさくて眠れない、無視すればいいのに気になって仕方がないというもので、都会に住んでいる人にとってみれば誰にでもある経験を唄っている。

田舎に住んでいた時は、こんな隣の人を過敏(かびん)に意識することなどしたことがなかったのだが、東京に住んでいると当たり前のように騒音(そうおん)だとか、人づき合いだとか、あいさつだとかに悩まされることになる。

最初にこの唄のヒントが思い浮かんだのはずいぶん昔で、つげ義春さんが描いた漫画の中に”李さん一家”という話があって、ストーリーはほとんど忘れてしまったが、鳥語を離す李さんとその一家が主人公の家の2階にいつの間にか住み込んでしまったという話で、その不条理(ふじょうり)さ加減がなんだかとても面白くて、ちょうどその時住んでいた安アパートの2階に中国人が引越して来て、夜な夜な天井(てんじょう)から中国語が聞こえて来てうるさいなと思い、この気持ちを唄にしようかなと考えたのがはじまりだった。

”李さん一家”を真似(まね)し、”中国人の鄭(てい)さん”という曲名にして(笑)、リズムをスカ風にして作ってみたのだが、どうにも?ピンと来なくてボツにしてしまった。(笑)

それ以来、どうにかこの感情を表現する曲を創りたいと思っていたところ、何年後かにまた引越した安アパートの隣の奴(やつ)がうるさくて、その腹いせにその当時よく聴いていたスティービーワンダーの曲をガンガンにかけてやったことで思い浮かんだ曲なのであった。(笑)

聴きどころは、間奏にクロマチックハーモニカを2本使って吹いているところだ。自分はギター弾き語りとかする場合は間奏にハーモニカを入れたりするのだがすべてブルースハープで、クロマチックハーモニカを使うのはこの曲だけなのである。ブルースハープじゃこの曲の間奏はどうしても間に合わないので、わざわざ買ってきて練習したのであった。短期間に練習したので唇(くちびる)が切れちゃって、口が血だらけになってしまったりして、けっこう大変な思いをしたという思い出がある。

このように安い住居で東京に住んでいると、特に騒音なんかは本当に気を使ったりするのだが、同時にご近所さんから聞こえてくる生活音にも結構楽しませてもらったりもする。

今、お隣さんはYモバイルを契約するかどうかでもめている。(笑)特定されると困ってしまうので仮に鈴木さんにしておこう。(笑)鈴木さんは関西弁を話すのだ。東京に住んでいるのになぜ関西弁なのだろう?もう亡くなった鈴木さんのお母さんが関西弁を話していたので、こどもの頃関西に住んでいたのだと思うのだが、なぜ東京に出て来たのだろうか?そこらへんの事情が聞いたこともないし、聞くつもりもない。親戚が青森にいて、その親戚から送って来たと言って大きなホタテをもらった。十年以上この家にいるのだが、初めてだ。(笑)親戚と言ったって関西と青森じゃちょっと距離が遠過ぎはしないか?まあ詮索(せんさく)するのはほどほどに。仏壇にチンする音が毎日聞こえる。

道路の向こうのお隣さんはネコ好きである。仮に佐藤さんとしておこう。いつも朝早くから我が家の道路前まで掃除(そうじ)してくれている。そしてついでに野良ネコに餌(えさ)をあげている。家の中にもネコを飼っていて、人よりネコの方がこの人絶対に好きなのだと思う。大雪が降った朝にも雪の上にネコの道を作っていてあげた。ネコ好きの佐藤さんなのだ。

また後ろ隣りの、仮に田中さんにしておこう。(笑)田中さんが引っ越して来たのは、ウチが来てから数年後だった。妙に親切にしてくれてお正月には高級カズノコをはじめお手製の玉子焼きなどおせち料理を分けてくれるのだ。おすそ分けを持って来てくれる時には玄関のピンポンを押して、ウチが出る前に玄関の扉の前に立っていて、扉を開けると妙に中を覗き込もうとしていたりもして、ウチに興味があるのかな?不思議だな?と思っていたところ、実はこの家は驚いたことに田中さんの家だったそうで、何年間か郊外に引越したのだが、今は亡くなってしまった旦那さんがこの街が恋しくなり、また隣に戻って来たという。

エーッ!

と、びっくりしてしまい。(笑)そういえばこの家に引っ越して来た時に表札が田中になっていたと思い変に納得してしまったのであった。田中さんは家も新築して今は孫との3世代で暮らしている。今でもたまに子供夫婦に邪険に扱われたとかで、フラストレーション(欲求不満)がたまった時なんかに、世間話がてらおすそ分けを持って来てくれたりして懇意にしてもらっている。本当にお世話になっているのであった。

斜め隣の山本(仮名)さんは子供が二人いる。大きい方は成績優秀らしく何ヶ月か海外留学に行っていた。なんでこんなこと知っているかと言うと(笑)、山本さん家族がその留学の日に空港に出かけるためにガレージから車を出しているところを、玄関前の植物に水をやっていた隣の鈴木さんが気づき、”どこ行くんや?”と関西弁で尋ねると、山本さんが”息子が留学することになりましてね。これから空港に家族で見送りに行くところなんですよ。”と妙に自慢げに答えて、それを聞いた鈴木さんが”お坊ちゃん!そんなにすごい子なんや!がんばって~!”日の丸の旗をふって応援するような感じで車を見送っていた声が大き過ぎて我が家の家の中まで聞こえて来たからである。

知らなくていいことまで知ってしまうのであった。(笑)

このブログを万一、鈴木さんや、佐藤さんや、田中さんが読んだとしても問題はないと思う。私とすればお隣さんに文句を言ったり、からかっていたりするつもりは毛頭(もうとう)なく、いつもお世話になりっぱなしで楽しませてもらっていると解釈(かいしゃく)してもらいたい。

お隣さんたちも夕食の食卓で、自分のことをたまに話題にしていたりするのだろう。(笑)何て言われてるのだろう?聞きたいようで、聞きたくないようで・・・。そんな時は家の窓を閉めてね。(笑)ただ最近はまた暑さがぶり返しているからな。

若い頃のお隣さんは迷惑だったが、大人となってからのお隣さんは結構イケてる。(笑)

隣の人

音楽配信中です。気に入ったらダウンロードあるいはお買い上げいかがなものでしょうか?作品を通して聴いていただくのが一番のお勧(すす)めです。

白髪アイドルYUKIO 作品「月」音楽配信始めました!

このブログ約1か月ぶりの投稿となってしまいました。期待して読んで下さっている人もいないと思うので気ままにやっているのですが、今回、遊び呆(ほう)けてこのブログを書かなかった訳ではございません。実は新しい作品を本日3月1日に音楽配信することになりその下準備で色々なことをやらなければいけなかったのでした。

その詳細を少し述べようと思います。過去4つの作品を創っていまして、ギター弾き語り「YUKIO」は初めてスタジオでエンジニアを雇って録音した作品、ピアノ弾き語り「YUKIO PIANO」は前回の教訓からスタジオに入る前にすべて頭の中でまとめ上げて深夜2日間徹夜で録音した作品、3作目の「COCOLO」はただ単にギター、ピアノの弾き語りではなく、リズムトラックやバックコーラスも入れ最後はエンジニアがやる役割のミキシングまですべて自分でやった作品、そして4作目「太陽」はそれプラス更にCDジャケットのデザインまでしてしまった(笑)という作品になってます。

もはやミュージシャンでなくお前はエンジニアかデザイナーか!と言われそうですが仕方がないのです。協力者がいないのです。友達がいないのです。(笑)

今回、この4つの作品と更に何が違うかをまず述べなければなりません。中身から言うとリズムトラックのドラムとベースは前2つは打ち込みになっていたのですが、今回ベースが曲によっては生(なま)のベースを自分で弾いてます。ベースを持っていないのにどうしたかと言いますとレンタルでフェンダーのジャズベースを借りてきました。(笑)そのせいかベースがゴリゴリ聴こえる曲があります。こう書くと前回よりより一層、生演奏ぽくなっているかと思われますが、今風(いまふう)の打ち込み系の曲も入ってたりもします。中身をもっと詳しく説明するのは後日に置いておきます。

それで何が言いたかったかと言いますと、前回までは作品を創ってハイ終わりとなっていました。自分は最高のものを創ったと今でも思っているのですが現実は誰も振り向いてくれません。そこで今回、オリジナルの音楽を創っただけではなくて自分自身で自分のプロモーション活動も行おうと思っているのです。その下準備のためにここ1ヶ月ほど時間をとられたのでした。要はアーティスト活動だけではなく、音楽事務所の営業活動もやってしまおうということです。

仕方ありません。協力者がいないのです。友達がいないのです。(笑)

その営業活動の指針にするのが、このブログで以前まとめたウエブマーケティング方法です。第1話 「音楽マーケティングYUKIOの場合」から第4話「白髪アイドルへの道 カスタマー・ジャーニー・マップ作成」編まで詳しくは”ウエブマーケティング”のタグをクリックしていただくと全4編まとめて読むことができます。興味なければ無視しちゃって下さい。

このマーケティング方法に沿って今回は音楽制作だけでなく営業活動もやっていこうと思っております。具体的には10曲入りアルバム作品は音楽ダウンロードのみの配信、あるいはアマゾンでのCD販売のみで自分でCDプレスはやりません。そしてその中の1曲のみを昔で言うシングルカットのような形で別にストリーミングサービスで聴けるようにしました。いつも簡単なライブ動画をユーチューブでアップしていただけだったのですが今回そのシングルカット曲のもう少し本格的なプロモーション動画を作ってみました。まだクオリティーは物足りないのですが今の環境での撮影とすればよくやってるとも思います。録音された曲を全編ユーチューブで流すことは今までやって来なかったのですが今回はじめて全編曲を流してます。ぜひ観てください。

ユーチューブの動画制作に時間をとられた後は、ホームページの更新をし、あるいはマーケティング方法でいえばウエブ上でのランディングページの作成もアルバム、シングル双方のものを作ったりしていました。このページで音楽配信ページの手前に挟(はさ)む形でネット広告を出してみようと考えています。どうなる事になるやら。(笑)

以上に沿って、このマーケティング計画第4話のカスタマージャーニーマップ作成編で触れているように今回の新しい作品のプロモーション期間を具体的に半年と区切って集中的に営業したいと思ってます。3月はじめから8月の終わりまで。8月の終わりはもうオリンピック終わっている頃か・・・。やるのかな?その時なにが見えてくるのかわかりませんが、今までと同じことを繰り返していてもなにも始まりません。勇気を持って前進するだけです。応援して下さい!前回は”太陽”というタイトルの作品でしたが今回のタイトルは

”月”

です。材料は揃(そろ)いました。マーケティング計画を第三者的にあらためて見直すと、直感的にまだ本当に煮詰まっているような理屈にはなっていないとも感じます。しかし行動を起こさないことにはどこが間違っているのかもわかりません。何分痛い目に合わないと私は体で覚えないタイプなのです。一般のマーケテイング理論が世界にたった一つしかないと自負するオリジナルソングに通用するのか?

はたして白髪アイドル”YUKIO”はペルソナ”ルナ”にたどり着くことができるのか!?

感情的にならずできるだけ自分を客観的に見て、やるだけやってみようと思います。現実は恐ろしいほど厳しいですが、なるべく面白おかしくこのブログで報告できたら幸いです。2020.3月吉日

”月”聴いてください。「月」音楽配信ページへ

シングルカット”藤の花”動画 みてね!

メロディーが先か、言葉が先か

誰にも相手にされず、これまでに4つの作品をつくって来た。古い順に並べて「YUKIO」、「YUKIO PIANO」、「COCOLO」、「太陽」。前2つは最もシンプルにギターとピアノの弾き語り、あとの2つはリズムも入れて楽器演奏からミックス、マスタリングまですべて自分でやった複雑な一人バンド形態になっている。

対照的なのだが、それだけではなくて実はこの最初2つと後2つの作品群では決定的な違いが自分の中ではあったりする。

それは唄の創り方がメロディーが最初に閃(ひらめ)いたのか、言葉が最初にあったのかの違いである。メロディーが先か、言葉が先かで決定的に唄の本質が違ってくるのだ。

「YUKIO」、「YUKIO PIANO」の弾き語り作品の方は言葉が先にあって、「COCOLO」、「太陽」のバンド形態2つはメロディーが先になっている。

弾き語り2つは言葉がやはり最初に聴こえて来る。バンド形態の方は歌詞にも気をつかっているのだが、よく聴かないと何を唄っているのかよくわからない。メロディーが先にあって後から言葉を足したからだ。

なぜこのような違いがあるかと言うと自分でもわからない。ただ「cocolo」という曲のメロディーが閃(ひらめ)いて以来ずっと私の唄はメロディーが先にできて来て歌詞を後からつける形になっている。

弾き語り2つは日本語でしか唄えない、あるいは成立しない唄で、バンド形態2つは日本語で唄ってはいるが、別に日本語でなく英語で唄ってもおかしくないような気もする。

どちらが良いのかわからないが、これらすべての作品は私の中から流れ落ちてきたものなのですべてを引き受るしか説明がつかない。

誰も聴いてくれない自分の作品を分析しても仕方がなのだが、メロディーが先か、言葉が先かで自分の中ではここにもの凄い断層があるのだ。ライブではなるべく混ぜないように気を使ったりもするのだが、たくさん唄ったりしなければいけない場合など致し方なく混ぜたりしたりもする。

自分の気持ちの中では昔のように先に言葉が出てきてもらいたいと実は思っていて何とかならないかと考えるのだが、考えて唄ができるものでもなんでもなく今、現在もこのような状態なのである。しかしながら、私の想いとしては自分が普段使っている日本語という言葉のイントネーションがやはりその曲のメロディーに影響を及ぼすのが自然のような気がするのだ。

欧米の音楽ばかりを聴き過ぎたのかもしれない。確かに日本語で唄われた曲なんて大人になってほとんど聴いて来ていない。しかし実は自分は日本の民謡でしか踊れないということも知っている。

欧米の音楽ばかりが情報として入ってきて価値のあるものだと思われがちだが、中国の音楽も聴いてみたい。特に中国の結婚式でみなさんお酒を飲みながらどんな唄を唄っているのだろうか?10億人もいるのだから人それぞれ色々な唄を酔っぱらいながら唄っているのだろうと想像すると楽しくてしようがない。日本にさえ地方地方に様々な民謡があるのだから、中国行くともっと百花繚乱の民謡が聴けるような気がするのだ。

話がそれたが、私のこの4つの作品試しに聴いてみませんか?行きつく所はここなのです。(笑)音楽配信