台風がやって来て、あっという間に行ってしまった。TVが映すところでは大変な被害が出ているようだ。幸(さいわ)いにも我が家は無事だった。かつてない嵐が来るとのことで当日は朝から雨戸を締め切っていたのだが、蒸し暑いので昼は雨が入らない程度に開けた。何にもすることがないので午前中にビールを買っておいた。
風がだんだん強くなって来た夜の8時過ぎからそのビールを飲み始め台風のピークが過ぎるのを待った。誰も聴いてくれない次の作品があって、暫(しばら)く自分自身が聴いてなかったのでこの機会に久しぶりに聴いてみようと思いちょうど一番風が強かった9時くらいにパソコンから音を出した。しかしながら外の風がピューピューいってよく聞き取れずチェックの仕様もなかった。今更チェックしても何かを変える力も残ってはいないのだが・・・。
今回語ろうと思っているのは台風の話ではなくて、その新しい作品に入っている「間違ってない」という曲だ。基(もと)は前からある曲なのだが、自信がなくて延ばし延ばしにしておいた唄である。
なにが問題になっていたかと言えば、この曲の構造がドミナントマイナーになっていることだった。前回の話がドミナントのmaj7化の話をしたので、ついこの曲を思い出してしまい今回この話をしたいと思った次第である。楽器を弾かない人ごめんなさいもう1回だけ音楽分析の話をします。
ドミナントというのは基本♭7th(短7度)でなければいけない(キーがCあるいはCmの場合ドミナントはG7でなくてはいけない)が実は例外もあると前回話をした。前回はmaj7thで、今回は更におかしくなってドミナントがマイナーになってしまうという話だ。
もうずっと、この「間違ってない」という曲、どう考えてもこのメロディーにドミナント♭7thは合わない、ドミナントマイナーになってしまうということだった。ただドミナントというのは上に述べたように教科書では♭7th(短7度)なのである。しかし自分は間違ってないと思っていて、それで曲名を「間違ってない」としたのである。(笑)
心の片隅にそんな悶々(もんもん)とした気持ちが渦巻いていた日々を過ごしていたのだが(そういう曲がいっぱいあって困ってしまうのだが)、ある日、本屋でアメリカでジャズギタリストとして成功した名前は忘れたのだが、「モダンジャズの真実」とかいう本のタイトルのその人の体験記が出ていて、読んだ中にアメリカや世界の他の国でもドミナントマイナーは当たり前で、駄目だと言っているのは日本だけだと書いてあったのだ。
勇気千倍!拍手喝采!
なんだこんなつまらないことでクヨクヨ悩んでいるのはオレだけなのかと思ってしまった。ドミナントマイナーだってありなんだよ!オレは間違ってないんだ。間違ってない。この本に勇気をもらい「間違ってない」を創り上げたのだった。
まだギターの弾き語りでしか人前でやったことはないが、いつかバンドバージョンでやってみたいと思っている。またその時は白い目で見られるのだろうな。もう慣れたけど、いつか見返してやりたい。(笑)しかしこんな曲ばかりやっていると