YUKIO流ミックス・マスタリング法

緊急事態宣言が解除され世の中も徐々に経済活動を再開するようになって1週間以上経(た)ちます。街に出てみるとみんなマスクをして表情がわからない。こんな状況が何年も続くことになるのでしょうか?6月になり外は暑くて熱中症にかかりそうです。

前回ギター、ピアノ弾き語り曲にリズムトラックを入れ終わった直後にこのブログを書いてから随分時間が経過していますがこの間(かん)何をやっていたかというと、またまったく違う作業をしておりまして、2年前に録音してあった30曲の内まだ完成していなかった残りの13曲をまとめ上げるミックス・マスタリング作業をしていたのでした。ようやく自分の納得できる形に仕上がったのでこのブログに戻って来た次第であります。

今回はミックス・マスタリングを自分流にどのように仕上げるのかを初めて述べてみたいと思います。ミックス・マスタリングというのは何ぞや?と言えば要は録音された曲を他人(ひと)に聴かせるために唄やギターの音のバランスをとったり、エフェクターをかけたりして調整する作業です。音楽スタジオでガラス張りの中でバンドさんが演奏した音を外で機材に向かって難しそうな顔でツマミを回しているエンジニアさんをTVドラマか何かで見たことがあると思いますけど、そうした姿をイメージしていただければわかりやすいかもしれません。

本来(ほんらい)唄を創る作業とミックス・マスタリング作業というのは分担作業になっていて、アーティストとエンジニアといった別々の人間がやるのが世間の常識なのでしょうけど、私の場合友達やそうした知り合いがいないので自分一人ですべてやっています。(笑)

昔創ったギターとピアノの弾き語りでは音楽スタジオのエンジニアを雇って録音しているのですが、1人でバンド形態の音をすべてまとめ上げるようになってからは、エンジニアをまた別に雇うには結構なお金もかかることにもなり、であるならば自分でやるしかないと思い、始めたのでした。

始めたのは良かったのですが、、、ミックス・マスタリングの作業というのは唄を創るという作業とは全く別物の作業で、、、最初から悪戦苦闘となってしまいました。イコライザーとは何ぞや?コンプレッサーとは何ぞや?スレッショルドを下げてレシオの対比を3:1にするとか、、、音楽を創り上げるという苦渋の作業をくぐり抜けて来てようやく光が見えたと思ったら、、、次またこんなわけのわからないことを永遠と繰り返していかなければいけないのです。しかも音楽的な制作作業に関しては大体わかるのですが、ミックス・マスタリング作業というのは膨大な専門知識が必要でこれを独学でやるのは無理があると思いそうした専門学校にでも通おうかと思ったほどです。しかしそんな学校に通う時間もお金もありません。どうしたかと言えば、、、

新宿の大手の楽器屋さんのデジタル音楽コーナーに足繁く通うようになり、そこで知り合った店員さんに根掘り葉掘り自分の解(わか)らない疑問を訊いたのでした。(笑)デジタルコーナーには3人の店員さんがいてその内の一人と仲良くなってどのように音楽ファイルを書き出していくか最も基本的な作業だけをしつこく訊いたのです。(笑)その店員さんだけが親切で、他のこのデジタル音楽コーナーの責任者の人とかにも質問あびせたりもしたのですが、”そんなの専門学校に行って勉強すればいいじゃないか~!”と邪険に扱われたりもしました。(笑)このような苦難を経(へ)て、初めて自分一人だけですべてを創り出した作品「COCOLO」が完成したのです。

それ以降ミックス・マスタリングもすべて自分でやっているのですが、正直自分のこの技術は素人の毛の生えた程度のものだと思っています。巷(ちまた)に溢れている大手のプロのエンジニアがミックス・マスタリングした曲を注意深く聴いてみるとホント色々なテクニックが使ってあって呆れるほど自分の技術とは差があるなと思ってしまうのですが、ただ彼らに無くて自分にだけにある特別な能力があると思っています。

それは表現者である自分自身がミックス・マスタリングをやっているということです。唄の本質を一番良く解っているのは、唄を創った自分自身なのです。この唄をどのように仕上げるかと他人(ひと)に説明する必要は無いのです。高いお金を払いエンジニアを雇って聴き映えのいい今風の楽曲ができたとしても、自分の思い描いたものでなかったとすればそんなの意味がありません!自分が表現したかったものとはズレってしまっては元も子もないのです。

ミックス・マスタリングをする機材には様々な機能が付いていて、それを無制限に使えば原曲がどんなものかわからなくなるほどに形を変えることができます。自分にはそうした機能を扱える知識がありません。ですので自分がミックス・マスタリングで一番注意しているのはどんなに派手(はで)な感じになろうとも自分が解らないと思ったことはやらない、そして唄い手として技術的なものが稚拙(ちせつ)であったとしても自分の表現したいものがそこに出ているようであればそれで良し!それで後悔しないと心がけています。これが私のミックス・マスタリングの基本です。

ノウハウの話では無くて、またまた私らしく抽象的な話になってしまいました。(笑)新しい作品を完成することができたので、少しはこのブログ書くぞ~。音楽の方も聴いてね。気入ったらオリジナルアルバムいかがなものでしょうか~!?流通している大手の作品とは一味(ひとあじ)も二味(ふたあじ)も違いますよ~。アナタに出会えることを夢みて。

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