ラウンドミッドナイト

久しぶりに音楽をたっぷり聴く時間ができたので、お酒を飲みながら聴いている。肴(さかな)はカツオだ。ニュースで今年は千葉のカツオが大漁とのことで、近くのスーパーで買ってきてしまった。一切れ目だけが美味しくて、だんだん飽きて来る。そうか野菜を混ぜてないので、カツオの味だけだと生臭く感じるのだと思い、玉ねぎを切るのが面倒くさいので、キャベツを切って一緒に食べたところ、どうも違う?今夜は玉ねぎを切って残りのカツオを食べてみよう。

さて、何を聴いているのかと言えば隠すことも無い、「ラウンドミッドナイト」をまず最初にかけるのであった。「ラウンドミッドナイト」という曲を知らない人はたくさんいると思うので、簡単に説明すると、セロニアス・モンクと言うピアニストが作ったジャズのスタンダード曲だ。自分はこのモンクのピアノ演奏より、マイルス・デイビスがジョン・コルトレーンとやっている「ラウンドミッドナイト」を若い頃、最初に聴いて、”かっこいい~!”としびれたのであった。

実は今、この「ラウンドミッドナイト」をピアノで弾けるようになりたいと練習している。まだ始めたばかりなのだが、どうしても次の部分につなげることができずに困っていて、それで確認のために最初にモンクのピアノソロのテイクを聴き、次にマイルスの「ラウンドミッドナイト」を酒をチビチビやりながら聴くのであった。

久しぶりに聴く「ラウンドミッドナイト」は、あいもかわらず”かっこいい~!”と思うのと同時に、”ひぇ~、なんだこりゃ!?これどういう風に弾いてるの?むずかしい~!”と感じたりして、「なんだ、ただ譜面のコピーをするのだから難しいことないだろう?」と思われるかもしれないが、「ラウンドミッドナイト」という曲を聴いてもらえばわかると思うが、そういうただコピーするという曲ではなくて、どうとでも解釈できる曲でもあって、弾いている人の個性が出るのである。

10年ほど前にパソコンが壊れて、自分の音楽制作が滞った時に、コンビニでネットで見つけた「ラウンドミッドナイト」の譜面をプリントアウトして、練習していた時期があったのだが、もうすっかり忘れていて、あらためて今チャレンジしているのであった。

10年前もそうだったのだが、今回も譜面通りには弾かない。(笑)自分が頭に描いたイメージ通りに弾きたいのだ。モンクやマイルスとは違う、自分なりの「ラウンドミッドナイト」を弾きたいのだ。それで、久しぶりに一人で音楽をたっぷり聴く時間ができたのを機に、まずお手本としてモンクとマイルスの「ラウンドミッドナイト」をかけるのであった。

どちらの「ラウンドミッドナイト」も格好良くて、こんな風にさらさら弾けないのだが、モンクのピアノソロでも”ウーム、どうもよくわからんな・・・。”といった具合に悩んでいるのかな?と思ってしまう部分もあったりして、自分がどうにもつなげることができないと感じているところと共通項があるのかな?と思ったりもするのであった。ただ、この疑問点をクリアしない限り「ラウンドミッドナイト」は弾けないのだ。

そしてほろ酔い気分で、家の安い電子ピアノのふたを開け、誰にも聴かれないようにボリュームを落として、自分なりの「ラウンドミッドナイト」を鍵盤でなぞるのである。(笑)謎が謎を呼ぶ。”こう行っちゃうんだけど、あとが続かないしな・・・、けど、これじゃ、つまんないし・・・。いや、こうじゃまずいだろう・・・わかった、こうだ・・・。”そうこうしてる内に、寂しい大人一人だけの音楽三昧(ざんまい)の

夜は更(ふ)けていくのであった。

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