自転車に乗って

今日は暑い。暑い割には扇風機をかけている。歳(とし)をとった証拠か。熱中症にかかりそうだ。ようやくこのブログを書く時間が出て来た。このブログを書くのは楽しいのだが、優先順位は低い。(笑)なぜかというと儲(もう)からないからだ。(笑)

さて、本日は何を書こう?書くあてもないのに書いているというのも変な感じだが、なんだか多少は仕事のプレッシャーから解放されて、ウキウキ気分なのである。なんたって明日は休みなのだから。ただ残念なことに明日土曜日は、いつも行くピアノ室の予約も入って無く、夕方通っていたクラシック音楽をかけてくれる喫茶店も店員にコロナ感染者が出て閉店中だし、なにも予定が無いのだよな。タイ人の奥さん、コロナかかっちゃったのかな?

昨日は次にリリースしようとしている作品の内容に多少触れたのだが、今日は現在制作中の作品について語ってみることにしよう。今、思いついた。(笑)現在制作中の作品は2枚組にしようと思っている。この街に引越してからもう10年以上になるが、ここに来てから思いついた曲をまとめ上げたものだ。上に挙げたクラシック喫茶の行き帰りの散歩道で思いついた唄、武満徹さんから影響を受けた現代音楽風の曲、東日本大震災で自分たちがどうなってしまうのか?天変地異(てんぺんちい)を感じた唄、ソウルに旅行に行った思い出の曲、ピアノ室に通う自転車をこぎながらふとメロディーが思いついた自転車ソング、クラシック音楽に影響を受けたリズムが白っぽい曲などが1枚目に入る予定で、2枚目がモード奏法”ソーホワット”からインスピレーションを受けたインスト曲からはじまり、ジャズっぽい3拍子曲、中央線風フォークソング、毎月出演していたブルースクラブで何度か演奏したオリジナルブルース2曲、間奏がフリーになる曲に、だんだんフリー演奏になっていくフラメンコ、最後はどフリーという構成予定だ。

言葉にすると何だかわけがわからなそうな曲がいっぱい入ってそうだが、その通り。わけがわからない曲がたくさん入っているのだ。(笑)だって、そういう風に頭の中に聞こえて来たのだもん!(笑)若い頃のように、ただコードに合わせて唄を唄うという感じ方では、歳(とし)をとると、もう物足りない。ドミソに合わせて唄を唄うなんて、もうそういう事は若者に任せておけばいいのだ。(笑)

この2枚組、基本となる打ち込みは1枚目はすべて終わっていて、現在は2枚目のジャズ風3拍子のところで難しくなって止まっている。(笑)この曲をなんとかクリアしないといけないのだが、やることがいっぱいあって時間がない。まあ、この作品の完成を見ずに自分の人生が終わって行ってもいいかなとも思ってたりもする。

今制作中のこの作品の中で、今回1枚目に入る予定の自転車ソングについて語ってみることにしよう。曲名は「自転車に乗って」というもので、ユーチューブにもピアノ室での練習風景を2つばかりアップしていたりもする。余りに下手なので言い訳できないのだが・・・、なぜこの動画をアップしたかと言うと魂胆(こんたん)があって、自分はSNSを一応は登録してあるのだが、ほとんど見ることも無くて、使っていないのだが、なんとかこのSNSを上手く自分の音楽のPRに利用できないかと考えていて、フェイスブックがなぜ面白くなく読まないかと言ったら、アップしている人たちが思いつきで上げているだけで、コンセプトがないのだ、ある程度ちゃんとマーケティングしてフェイスブックの登録者に訴えればそれなりの反応があるのではなかろうかという想いがあって、自分のフェイスブックで友達になっている人たちは基本、自転車関係の取引先か音楽関係の人たちなので、共通の自転車をタイトルにした曲をアップすればみなさん興味を持ってもらえるかもと思ったのだった。

ただ完成された曲を1度だけアップしても、誰も振り向いてもくれないと思うので、この「自転車に乗って」という曲の制作段階からのすべての過程を順次アップしていこうと考えたのだ。そしてただ過程をみせるだけではなくて、みんなで盛り上がれる切り口が欲しいと考え、この曲のカラオケバージョンを作り、ニコニコ動画の配信プログラムで配信して、カラオケでこの曲を気に入ってくれた誰かに歌ってもらおうというストーリーを立てたのだった。(笑)

ユーチューブの動画2つは、その最初のピアノ弾き語り素案で、一つ目は歌詞がただ単にメロディーに言葉を埋め込んだだけのひどいもので、二つ目は先日歌詞を完成させたバージョンになっている。どちらもフェイスブックで共有もしていたりもするのだが、ほとんど反応は無い。(笑)

そして、歌詞が完成したので、先日来フェイスブック上でこの「自転車に乗って」の制作過程を順次アップして行った。リズムの打ち込みなど音楽ソフトのロジックの画面をスクリーンショットで撮って、まずアップして、途中経過の音源.mp3をサウンドクラウドという海外の無料の有名なプラットフォームにアップしてその画面をフェイスブックに共有するようにした。このサウンドクラウドにアップしたのが良くなかったのか?誰も知らないのか、スマホでリンクが飛んでいかないのか?よくわからないがほとんど誰も聴いてくれた痕跡(こんせき)が無い。(笑)そりゃ、そうだよな、”いいね”を押すこともない人間に、”いいね”は送らないものな。

このような感じで、とりあえずは唄以外の伴奏部分はすべて出来上がったのだった。この2枚組の作品の他の曲の制作があるので、ここで止まっているのだが、いずれはまた制作過程あるいはカラオケ配信する過程をフェイスブック上で上げていこうと企んでいる。次はサウンドクラウドではなくてユーチューブにその音源を上げていった方がいいのかもしれないとは考えている。サウンドクラウドにアップした途中音源はすべて聴いてくれる見込みがないと思い削除してしまった。(笑)

ただ、切り口としてはこのアイディアは面白いと思っているので、もう少し上手くやれないかと次の思案をしている最中なのである。誰も”いいね”を押してくれないと書いたが、実は一人だけ名前だけは知っているが、ほとんど話したことがない人が”いいね”をしてくれていた。これが、今回の”自転車に乗って”のマーケティングが間違ってないことの証左(しょうさ)に思われ、まだもう少し続けてみようという唯一の救いなのだ。

「自転車に乗って」歌詞完成バージョン

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島流し

さて、久しぶりにこのブログに向かってしまった。何書こう?梅雨(つゆ)が明(あ)けたのか明けてないのか?今年は梅雨前に熱波が襲って来たので、よくわからい内に夏の台風が来るようになった。今日は暑い。外の天気も快晴とは言わないが、よく晴れている。夏のよくある午後だ。扇風機を回している。なぜだか冷房は入れていない。

こんな状況の中で、何を書こうか?別に政治や宗教の話を自分がしても面白くないだろうしな。やっぱり音楽の話しかないような気がする。実は次の作品はもう出来上がっていて、と言おうか次の、次の、次の、次まで出来上がっているのだが、そうコロナ禍になって音楽制作に時間を十分とることができて、もう1年以上前に出来上がっているのだが、ネットでダウンロードできるシステムとか作ったりなんだりしていると、いろいろやることができたりして、肝心な自分の音楽作品を発表できないのであった。

発表したって、誰か買ってくれるわけでもないしなとも思ったりもしていて、無理して他人(ひと)に聴いてもらっても仕方がない、自分が納得する形で物事を進めていければそれでいいんじゃないかと、焦(あせ)る気持ちはもはや無いのである。(笑)若い頃に、アタマの奥底でウニャウニャうごめいていた、謎の音はすべて自分の外にはき出したという感覚があって、この作業が自分の人生そのものだったような気がして、他人(ひと)が自分の音楽を認めてくれようが、くれまいが、もはやどうでもいいと言おうか、現実はお金の損得関係で回っていて、自分も生きるために必死に稼(かせ)ごうとがんばっているのだが、そんなお金持ちになりたいとか有名になりたいとかと言う事とは別に、心の底から自分が本当に望んでいたものは、この世に生まれた自分だけの唄を唄うことにあったのではと思ってしまうのであった。

次の作品は、若い頃ボツにした曲と30代で思いついた曲が混ざっていると言おうか、前の前に創った「月」という作品も同じで、前の作品「青森」もまぜて、この3作品はコロナ前の同じ時期にすべて一緒に録音した曲群で、「青森」という曲想がちがっているものを取り除いて、「月」と今回の作品2つに分けたのであった。本当は「青森」も含めて3枚組の作品にしようと思っていたのだが、2曲ばかり更に若い頃に創った曲をアタマに入れようと考えていたところ、よくよく聴いてみると完成できていなくて、その2曲は、更に次の次の作品冒頭に回すことになったのであった。(笑)

どのような曲が入っているかと言うと、若い頃、”島流し”にあったりして、その経験を唄っていたりもする。”島流し”とは一体何か?と説明すると、要は組織から外されて左遷(させん)させられたということだ。

自分は若い頃アルバイトをしていて、ある現場を任されていたのだが、自分が紹介してその現場に入れた友達が、自分の知らないところで、有ること無いことそのアルバイト先の会社に自分の陰口をたたくのである。どうやら自分がその現場の責任者になりたいらしい。無視していたのだが、その友達は会社が自分の思う通りにやってくれないので、とうとうその会社の社員になってしまった。(笑)社員になって、その現場の責任者に任命されたのだ。その代わりに私がその現場を外され、電車で1時間半ほどかかる現場に回されることになってしまった。所謂(いわゆる)、左遷(させん)である。(笑)アルバイトなのでとっとと辞めようと思ったのだが、癪(しゃく)にさわり、毎日その”島流し”の現場に通い続けた。(笑)要は自分が紹介した友達に裏切られたのだ。自分自身が甘かったのである。

”島流し”の現場は、駅から歩いて20分ほどで、ずっと川沿いを歩いて行くのだった。死ぬほど理不尽(りふじん)な思いを当時していたのだが、毎日その川沿いをてくてく歩いているうちに、川のせせらぎや、鳥のさえずり、モンシロ蝶々(ちょうちょう)やバッタが飛んでいたりして、世の中に対する、自分の凍(こお)りついた心が、少しづつなのだが溶けていく感じで、そうした微妙な感情を唄っている曲が4曲ばかり入っていたりする。歌詞はこうだ、

”おもしろくねぇ~、おもしろくねぇ~、世の中どうかしちまってる!!”

このフレーズを何度も繰り返すのである。(笑)50過ぎたオッサンが、数年前に思いっきりスタジオで熱唱してしまった。(笑)

当時、曲の進行が余りに簡単過ぎて、これはちょっと・・・、と思っていたのだが、細部まで詰めると、まあ、これはこれでいいのだ!と思ってしまって、合格印をつけたのであった。(笑)

このように巷(ちまた)に溢れている曲とはちょっと違ってはいるが、楽しい曲も入ってるんで、期待していて下さいね。

聴いてチョンマゲ。

「月」ダイジェスト

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蝉しぐれ

先週は梅雨に戻ったかといった具合だったが、本日は暑い。だんだん普通の夏っぽくなって来た。なぜそう思うかと言ったら、公園を散歩すると蝉(せみ)がチラホラ鳴き始めているからだ。まだ大量の蝉が一日中鳴いている盛夏の蝉しぐれとはいかないが、一匹、二匹、アタマの上で鳴いていたりする。

自分のオリジナルソングで、蝉の鳴き声を入れた唄がある。「帰省」という唄で、副題が(オヤジの想い)と言う曲だ。都会に出て来ている主人公が、お盆に田舎に帰って歓迎されるかと思いきや、散々(さんざん)嫌(いや)みを言われ説教されてしまうという歌詞になっている。自分の体験をデフォルメして創った唄だ。(笑)

自分の父親から手を上げられた記憶はほとんどなくて、確か小さい頃に遠慮がちにほっぺをペタッと叩かれた思い出があるだけで、その代わりと言ってはなんだが嫌になるほど説教と言おうか愚痴(ぐち)をこぼされて来たという体験が重なり合ってできた作品だ。(笑)大人になって実家に戻るたびに、父親から説教される。自分が男の子で、女の子であったなら、こんな言われ方はたぶん無かっただろうとも思うのだが、そんな時いつも蝉が鳴いていたような気がするのだ。特に真夏の蝉しぐれが。

実家に帰る手前に製材所があった。その隅(すみ)に桜の木があり、小さな子供の頃よく、その木に蝉をとりに行った。あるいは家族みんなで父親が朝、仕事に出かける後姿(うしろすがた)をその木の下まで見送りに出た。”いってらっしゃーい!”と向こうに父親の背中が見えなくなるまで、家族全員で手を振り続けるのだ。

その桜の木は、製材所がなくなり、今はもう切り倒されているのだが、夏休みには一日中、田舎なのでうるさいくらいに蝉が鳴いていて、この「帰省」という唄が思いついた瞬間、この唄は、あの桜の木の蝉しぐれの響きだと心の中で感じ取ったのだった。それで、この唄をいつか録音するチャンスがあれば、曲のアタマに蝉しぐれを入れたいと思い、蝉の鳴き声が入っている動物の鳴き声サンプリング集のCDを若い時に買っておいたのだった。

「帰省」を録音する機会は三度あって、一度目は、まるっきり日の目をみない自分の音楽にあくまでこだわり続ける私の姿を哀れだと思ったのだろうか、家族が私の知らないところで、プロのスタジオ録音する権利を公募ガイドか何かを見て、抽選で引き当ててくれて、無料だし、せっかくだからと言うので、簡単なカラオケをつくって、スタジオで唄入れをおこない、その時に曲の冒頭に、この買っておいたCDの中の蝉しぐれの効果音を入れた。ついでに曲が終わったあとに、蠅(ハエ)が飛んできて手で叩き落す音も入れたのだった。昔はよく田舎の家の中に蠅取り紙が天井から垂れ下がっていたりして、父親が蠅を叩き落していたから、それをイメージしたのだ。

一応は録音したものは1枚だけCDになったのだが、その当時まだ曲そのものが自分の頭の中で完成されていなくて、脳ミソの中でぐにょぐにょしていると言おうか、満足いくものにはならなかった。確か、当の父親にもその後、このCDを渡した記憶があるのだが、何か感想を言われた思い出もないのである。

二度目は、アコギのギター弾き語り作品を作った時だ。この時もCDを持って行き、スタジオのエンジニアに言って、曲の冒頭に一度目と同じように蝉しぐれのサンプリング音を入れてもらったのだが、結構、どれくらいの長さで入れるかと話し合いになり、かなり議論もして表面上は決着したのだが、本音を言えば、自分がもう面倒くさくなり最後こちらが折れたのだった。要は自分に負けたのだ。

一度目、二度目と、自分のイメージに合わせる形で蝉しぐれを入れてみたのだが、どうも頭に聞こえて来ているものとは違う・・・。ここまでこだわったのだから、もう仕方がないか!?と心の隅にどこかにこうした思いがあったのだが、ギター弾き語り作品をバンド化しはじめて、ついに三度目「帰省」を他人を交ざらせず、自分だけで制作してみたところ、最後この曲はやはり蝉しぐれをどう入れるか、散々悩んだのだが、自分が納得する形で入れることができた。それは結局、蝉しぐれを曲のアタマだけではなくて、曲の途中まで続けるということだった。昔はこれに気づかなかった。

他人(ひと)にとってみれば、こんなことどうでもいいことなのだろうが、自分にとっては、この蝉しぐれをちょっと引き延ばすのに気づくのに何十年もかかってしまった。(笑)しかし、いいのだ。これが自分のやり方なのだ。

この完成された「帰省(オヤジの想い)」は、まだ誰にも聴かせていない。その機会もないのかもしれない。一度目、曲の最後に入れた蠅たたきの音も消してしまった。一度音がすべて消音してしまってから、あらためてまた蝉しぐれが聴こえてくる形になっている。

楽曲の特色も上げておこう、コードは四つだけなのだがそのコード一つ一つが9thと13thが出たり入ったりする形になっていて難しい曲だと思っている。間奏にハーモニカを入れているが、父親の子供に対する気持ちの苛立(いらだ)ちを表したつもりだ。このハーモニカが、9thと13thが出たり入ったりするコードに合っているかどうか自分なりに検証してみたのだが、難し過ぎて結局はよくわからなかった。ただ、頭の中にこういうメロディーが聞こえて来るのであり、それを吹くしかなかった。だからいいのだ。理屈じゃない(笑)

自分だけでなく、日本人にとって蝉しぐれは、何か哀愁漂う特別の夏の音だ。父親にこの完成形を聴かせたら、なんと言うだろうか?そんなことをふと考えた瞬間だった。

帰省

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