ファンクの帝王ジェームス・ブラウン氏に捧ぐ

自分でオリジナルの曲つくって何十年、誰にも相手にされず何十年。(笑)しかし、いまだに自分の中じゃ世界のどこにもない曲を創ってると思ってる。オリジナルといっても本当に0(ゼロ)からなんて創れるはずもなく、必ず誰かの影響を受けているものです。今回は私が誰に影響を受けたかすぐにわかってしまう”いちごジャムROSE”という曲を紹介したいと思います。

曲の内容はわけのわかないシュールなものになっていまして、猫のニャンコ1号と2号が登場してきて、いいことしてる最中に邪魔をするなとか唄ったりなんかして、”1号”と”いちご”で韻(いん)を踏んで”いちごジャムろ~ぜ!、いちごジャムろ~ぜ!”と叫んで、録音した作品では”ぜ”のところだけをハモったりもしています。

昔、若い頃住んでたアパートの1階の部屋に夜中、子猫がどこから入って来たのか”ニャー、ニャー”言って私になついてくるので、そこからヒントを得てこの曲を創ったのでした。そういえばあの頃不思議な出来事がいっぱいあって、夜玄関の横の草むらで見ず知らずのおじさんが倒れていて救急車を呼んだこともありましたっけ?

そしてこの曲最大の特長(とくちょう)がコード=和音、進行がひとつしかないということです。普通、歌ものでは3コードといって最低でも三つくらいはコードを使うのですが、この曲はたった一つ。なんでこんな唄が出来たかといいますと、その当時私はアメリカのある黒人歌手の音楽をよく聴いていまして、彼と同じような1コードの曲をつくれないかとずっと思っていて、ようやくできたのがこの曲でした。

彼とは誰だって?そう聞いて驚くなかれ!レディース・アンド・ジェントルマン!じゃじゃじゃーん。彼の名は、キング・オブ・ソウル!ジェ~ムス・ブラ~ウン!!!!!

そう、ジェームス・ブラウン(頭文字だけでJ・Bと呼ばれる)が1コードの曲をよくやってまして、いわゆるファンクミュージックというやつでそれに影響を受けたのです。

もう死んでしまいましたけれど、日本では昔カップヌードルのCMに出ていて”ミソッパ”のオジサンで知られていたり、本場アメリカではソウルの帝王とか、ヒップホップで死ぬほどパクられていたりとかものすごく偉大な人で、私も例に漏(も)れず若い頃多大な影響を受けたのでした。

コンサートにも行ったことがあって、確か代々木かどこかで観ましたが、その時はもう齢(とし)で終わり30分くらいで登場してきて、ちょこっと唄って最後有名なマントショーをやって舞台袖に去っていきましたけど、私なんかは生(なま)のJBのマントショーを見られただけで感動ものでした。

1コードの曲というのは日本語の有名な歌では聴いたことが無く、日本人はたぶんこうしたファンク音楽というのは余り好きではないのかもしれません。しかしJBの音楽の革新性にいまだに時代は追いついてないと思ってます。

JBの誉め言葉ばかり並べてしまいましたが、単に1ファンとしてだけではなく、”いちごジャムROSE”という曲はJBファンクを私なりに消化した唄だと思っています。JBの曲と聴き比べてもらえればわかります。”いちごジャムROSE”と同じ曲は無いですから。ぜひ私なりの日本語ファンク聴いてみませんか?音楽配信